米ニューヨーク証券市場がインフレ下落の期待にも予想より速い速度の成長鈍化の憂慮と取引中に発生した電算事故など好材料と悪材料が入り混じって混潮傾向を示した。
現地時間3日、ニューヨーク証券取引所(NYSE)でS&P500指数は前取引日より5.89ポイント、0.11%上昇した5283.4、ナスダックは93.65ポイント、0.56%上昇した1万6828.67を記録した。 NVIDIAがこの日一日全体指数を牽引したが、このようなAI恩恵株が含まれていないダウジョーンズ産業平均指数は115.29ポイント、0.3%下がった3万8,571.03で取引を終えた。
● ニューヨーク証券市場で99%暴落した銘柄が続出···ソフトウェアの不具合、売買を全面的に検討
1週間に8億2千万ウォンに達したバークシャー·ハサウェイA株の価格が午前の取引で一時約25万ウォン台まで暴落した後、取引が停止する事故が発生した。
小型原資料開発会社のニュースケールパワーは1株当たり13セント、約98.51%まで暴落し、金鉱会社のバリックゴールドも1日で98.5%暴落する異常取引で投資家の混乱を招いた。 同日、このように正常取引範囲を超過した株式は、チポレ、バンクオブモントリオールなど40銘柄に達することが分かった。
ニューヨーク証券取引所(NYSE)によると、今回の電算事故はリアルタイム取引呼び値を記録監督するCTA(Consolidated Tape Association)のソフトウェア改善過程で発生した事故と推定されている。 取引所側は、該当プログラムを事故発生以前のバージョンに復元し、午前11時37分以降に事故が発生した株式に対する価格を直して取引を再開した。
ファクトセットによると、一部の投資家がバークシャー·ハサウェイのような暴落株式を買収するために取引に参加したことが分かった。 バークシャー·ハサウェイB株は正常取引を続け、この日0.1%ほど上昇して取引を終え、A株は63万1,110ドルで従来の価格を回復した。
同日の取引を正常売買に分類する場合、該当参加者は1日で3400倍の収益を得ることになる。 しかし、ニューヨーク証券取引所側はこのような売買をすべて検討する予定で、当該取引締結内訳の大部分は無効処理される見通しだ。
米証券取引システムが高度化したが、今年に入ってシカゴ商品取引所(CME)指数取引が1時間取引中断され、昨年12月末にもナスダックの一部銘柄が取引取り消しになる事故が発生した経緯がある。
● インフレ懸念また低くなったが···米国の成長率が大幅に低下する見通し
米国供給管理者協会(ISM)が集計した製造業購買管理者指数(PMI)は、インフレに対する市場の懸念を大幅に減らした。 5月のISM製造業PMIは48.7で予想値49.8より低く、前月の記録である49.2を下回った。
細部指標で新規注文が45.4で前月49.1から3.7ポイントも下がり、在庫指数も47.9で48.2から0.3ポイント下落した。 製造過程の物価圧力を測定する価格指数は57で、予想値60ポイントを3ポイント下回った。 価格指数がこのように下落したのは約2年ぶりのことだ。
先月末、米商務省が発表した4月の個人消費支出が前月比0.2%上昇したにもかかわらず、市場は物価上昇圧力に対する警戒感を逃せなかった。 この日、ISM製造業PMI価格指数発表後、連準の通貨緊縮緩和期待が蘇り、債権金利は急落した。 米10年物国債金利は前取引日より11.6bp下がった4.396%で、4.4%台を割って下がった。
インフレへの懸念は緩和したものの、米経済の軟着陸ルートへの疑念は高まっている。 米商務省が午前に発表した4月の建設支出は前月より0.1%減少した。 これは3月に続き2ヵ月連続減少したもので、半導体とエコ事業体の工場建設のほか、民間プロジェクトの不振を確認させた。
アトランタ連邦準備制度が米国の主要指標を反映してリアルタイムで集計するGDPナウは、先週より0.9%ポイント下がり、第2四半期の1.8%成長に止まるだろうという見通しが出た。 米国の経済成長率は、昨年第4四半期の3%台から今年に入って1%台前半半ばまで下がり、マクロ経済に対する不確実性を増大させることになった。
● 信じられるのはNVIDIA···ジェンソン·ファンCEO、半年ぶりに次世代プラットフォーム構想へ
この日、市場全般の投資心理が蘇らない中、NVIDIAを中心としたAI関連技術株だけが上昇傾向を守った。 NVIDIAは先週末、台湾で開かれたコンピューテックス2024にジェンソン·ファン最高経営者が基調演説者として出て、次世代AIアーキテクチャに対する構想を公開した。
エヌビディアは現在、主力のホッパーアーキテクチャ基盤のH100、H200シリーズをはじめ、下半期に「ブラックウェル」と呼ばれる高性能加速器をクラウド企業に供給する予定だ。 エヌビディアはここで速度を加え、毎年プラットフォームをアップグレードするための次元で「ルービン」と呼ばれるモデルを出す見通しだ。
ジェンソン·ファン最高経営者は「現在、コンピューティングインフレーションに置かれている」とし「処理するデータ量は幾何級数的に増加することにより加速コンピューティングを通じてこそ費用を節減することができる」と説明した。 ルービンプラットフォームは、次世代メモリーであるHBM4をベースに設計されている。 GPUと連結された処理容量、帯域幅を大幅に拡張した技術で、国内半導体業界の核心競争分野でもある。
サーバーと個人用コンピューターで人工知能の普及が全方位で行われ、これを収益化するための後発走者の競争も激しい。 AMDのリサ·スー最高経営者は前日、コンピュテックスで下半期の第5世代EPYCサーバープロセッサーを公開すると明らかにした。 AI加速器はMI300改良バージョンを今年発売し、毎年性能を高めて2026年MI400シリーズを発売する計画だ。
Armホールディングスは、インテル陣営のx86ベースのプロセッサーが独占していたウィンドウズ運営体制基盤の個人用コンピューター市場までシェアを引き上げる計画だ。 Armホールディングスのルネ·ハース最高経営者はロイターとのインタビューで「ウィンドウズ運営体制占有率は5年内に50%以上になりそうだ」と明らかにした。 マイクロソフトは先月、Armベースの技術でクアルコムが設計したスナップドラゴンXエリートプロセッサーを利用したAIノートパソコンを発売した。